naoko_note
2015年3月10日火曜日
大江健三郎『憂い顔の童子』___「童子」と「アレ」の楕円構造その2
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物語の後半は、古義人の旧友である「黒野」という人物の登場から始まる。黒野は、ローズさんいわく「『ドン・キホーテ』のなかで作者が本当に悪いやつとみなしているヒネス・デ・パサモンテ」のような人、と紹介されている。大学の同窓だが、関わりがあったのは反・安保運動の渦中で、古義人は彼の様...
2015年3月2日月曜日
大江健三郎『憂い顔の童子』____「童子」と「アレ」の楕円構造・その1
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『憂い顔の童子』を読み始めてからもう三ヶ月になるのに、いまだに何も書けないままである。ひとつには私の生活が、ものを書いたりあるいは読んだりすることさえも厳しい状況にあった、といえなくもないのだが、それはやはり言い訳で、作品と私の間に「いま、これを書かなくては」というのっぴきなら...
2014年11月27日木曜日
大江健三郎『取り替え子』__フリーダ・カーロとモーリス・センダック(その2)
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『取り替え子』の最終章は「終章 モーリス・センダックの絵本」となっている。作品全体のエピローグのようでもあり、『取り替え子』という小説を絵に見立てて、それをおさめる額縁のような役割を果たしているようでもある。モーリス・センダックの数ある絵本の中、"Outside O...
2014年11月26日水曜日
大江健三郎『取り替え子』___フリーダ・カーロとモーリス・センダック (その1)
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小説後半の古義人の受けた暴力について考えていかなければならないのだが、どうしても集中できないでいる。それで、ちょっと閑話休題、作中取り上げられる二人の画家、フリーダ・カーロとモーリス・センダックのことを書いてみたい。 フリーダ・カーロはメキシコの女流画家で、たしか大江の『...
2014年11月19日水曜日
大江健三郎『取り替え子』___「欠説法」と言う語り方___アンフェアなモデル小説
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悪戦苦闘して『宙返り』を読んだ後、『取り替え子』を読み始めると、時系列が錯綜するものの、身辺雑記風の書き方なので、すらすら読めてしまう。ネット上の評価では「わかりやすい文章」という言葉が多く見受けられる。だが、文章そのものは『宙返り』等の大江健三郎の他の小説とそんなに違っている...
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