naoko_note
2016年8月12日金曜日
大江健三郎『雨の木(レイン・ツリー)を聴く女たち』「雨の木(レイン・ツリー)を聴く女たち」____「暗喩(メタファー)」としての「雨の木(レイン・ツリー)」___三角関係という宇宙モデル
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前作「頭のいい雨の木(レイン・ツリー)」から一年十か月経って「雨の木(レイン・ツリー)を聴く女たち」が発表された。本作は、「僕」の「友人にして師匠(パトロン)というのがあっている」音楽家のTさん(これはあきらかに武満徹のことである)が作曲した「雨の木(レイン・ツリー)」の演奏を...
2016年8月4日木曜日
大江健三郎『雨の木(レイン・ツリー)を聴く女たち』「頭のいい雨の木(レイン・ツリー)」__「80年代」とは何だったか?
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やはり今でも『晩年様式集』について書けなくて、あるいは書かないで、留保の状態を続けている。そしてもう一度、私が大江健三郎の作品を読むきっかけとなった『雨の木(レイン・ツリー)を聴く女たち』を読み直している。読み直しても、最初に読んでわからなかったことがわかるようになった、とはと...
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2016年6月23日木曜日
映画『静かな生活』伊丹十三と大江健三郎____『晩年様式集』読解の助走として
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『晩年様式集』についていつまでも考えている。 『日常生活の冒険』の斎木犀吉、『懐かしい年への手紙』のギー兄さん、そして『取り換え子』から『晩年様式集』にいたるまでの塙吾郎、それらのモデルはあからさまに伊丹十三である。『晩年様式集』では、その三者をもう一度作品中に呼び戻し...
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2016年4月23日土曜日
三島由紀夫『禁色』__三島由紀夫とは何者だったのか
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三島由紀夫の『禁色』について、いつまでも考えている。書くことはたくさんありそうで、さて、何をどう書いたらいいのか迷っている。ひとことでいったら思弁的、形而上学的装いの通俗小説である、と評したくなる誘惑にかられている。あるいは、複雑かつ巧妙にカモフラージュされたモデル小説である、...
2016年3月28日月曜日
映画『恋人たち』___「映画」という文法
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去年の暮れにカメラマンをしている息子から薦められて、はやく見ようと思っていた『恋人たち』という映画をやっと見ることができた。もう都心の映画館では上映しているところがなく、やっていたのは「深谷シネマ」というNPO法人が運営している地方の、映画館というより民俗資料館みたいな外観のこ...
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